
Licence To Kill (切捨御免)
- Крепость
- 8%
- Горечь, IBU
- 54
Описание
限定醸造シリーズ第43弾 (267バッチ目):仕込みや樽詰め等の全体的な製造スケジュール設計には創業当初なかなか苦戦しておりましたが、数年たった現在はこれまで蓄積してきた経験のかいあってだいぶ改善できたように感じております。あるビールはリリースして数分という瞬く間に完売となる一方で、別のビールはリリースしてから数週間たってもまだ在庫があるといった状況を改善すべく、今年は適切な製造計画の実現に特に注力してまいりました。まだまだ十分とは言えず引き続き努力を続けておりますが、以前に比べると今年は多彩なラインナップを安定的にお届けできるようになっていると皆さまに感じていただけていたら幸いです。限定醸造ビールのリリースが突如増え、乱発しているように感じている方もおられるかもしれませんが、もちろんこれはどのタイミングでどういったビールをつくるかという綿密な考えをもってのことであります。例えば、最近リリースしたベルジャンアンバー「だるま」はモルト(特にクリスタルモルト)を主役とし、「みのり」はしっかりとしたフルーティーかつ柑橘系の特徴をもった品種のホップの風味を最大限に引き出すべく新たな手法にチャレンジしたものでした。これら2つの例はこれまで私たちがつくってきた他のビールと重なる要素が多くありますが、今回リリースとなるビールは今までやったことのないユニークかつ言わば未開の領域に足を踏み入れるような面白い挑戦となりました。今回のキーワードはずばり”口当たり”、濃厚かつ滑らかな口当たりを存分に楽しめるビールです。このテーマを実現する方法は多数ありますが、今回レシピ設計の中で取り入れた2つの新手法はダブルマッシングと乳糖です。通常の仕込みにおいては、モルトをお湯と混ぜ合わせて醪(もろみ)を作り、これによりモルト内の酵素が活性化してデンプンを糖類に変えることで甘い麦汁が出来上がります。次工程では醪から麦汁だけを取り出し別の釜へと移しますが、この工程は序盤に流れ出す麦汁(いわゆる一番搾り)とその後モルトからできるだけ多くの糖を抽出するためにお湯をスプレー状に上から醪にかけることで出る麦汁(こちらが二番搾り)という2段階に分けられます。しかし、今回のビールでは醪作りを2度別々に行ってそれぞれの一番搾りだけを抽出して足し合わせるという、二番搾りのお湯で”薄まった”糖類(さらには、タンニンなどの望ましいとは言えない物質)が麦汁に含まれないようななんとも贅沢に麦芽を使用した手間のかかる方法に挑戦しました。このややこしい説明ですとちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんので、皆さんが毎朝飲むコーヒーを使う水の量はいつもと同じで豆を途中で入れ替えて淹れる、それによって芳醇でフルボディかつ濃厚なコーヒーの出来上がり、そんな贅沢なコーヒーの淹れ方といえば少し想像つきやすいでしょうか!このやり方に加えて、乳糖によって一層の口当たりが生まれています。乳糖はビール酵母が発酵できない糖類であるため、ビールの仕込み工程で入れた乳糖はグラスに注がれるそのビールまで残ることになります。この手法の難しいところは、甘いと感じさせることなく、濃厚な口当たりを生む絶妙な量の乳糖をいかに入れるかといった点にあります。ビール作りにおいて何か新しいテーマにいざ挑戦するという時、そこにはいつも不安が頭をよぎります。ですが”口当たり”というキーワードの今回の新たな冒険もまた胸躍る結果となりました。新たな冒険から生まれた今回のビールをぜひお楽しみください、乾杯!